DX企画で重要なポイント
DX推進におけるDX企画のポイント

DX企画段階の進め方

DXプロジェクトを推進する時に、今まで通りのITシステム導入の様に企画していませんか。DXはITシステム導入とは違う考え方が求められます。なぜならば、DXはシステム導入が主目的ではなく、価値創出が目的だからです。

今回はDX企画段階で重要なポイントについて解説します。ここを抑えると、DX成功への足がかりが得られます。

DX企画に必要な考え

DX推進の課題として、経営戦略としてDXの位置づけが不明確な点が散在します。1つにDXで何をするかのイメージが湧かない。2にPoC(Proof of Concept: 概念実証、新しいプロジェクト全体を作り上げる前に実施する戦略仮説・コンセプトの検証工程 -経済産業省のDX推進ガイドラインより)までは行くが実際のビジネス変革には至らない状況があります。

DXには働き方や価値観の変化を求める改革が伴うため、現場から理解を得らない場合があります。まずは経営者が主導となり「DXにより実現したい要望」を明確にしたうえで、社員全体の意識改革を行う必要があります。

  • DXへの理解を深めるために社内教育を行う
  • DXに造詣の深い人材を現場責任者の近くに配置する
  • 現場責任者をDXプロジェクトに参画させる

などの方法でDXへの正しい知識、共通認識、パッションを浸透させていくことが重要です。

 

DX思考の社内徹底

DX推進で重要なのがDX思考の社内徹底です。そのために、「経営者主導」の推進が必要です。DX推進は全社的な意識改革として行うもので、DX推進部門に丸投げするだけでは成功が難しいからです。 

意識改革の中でも重要なのがAIリテラシーを持つことです。全社員でAIリテラシーが共有されていないと、「DX導入の自動化で職を失うのでは」という懐疑的な意見が社内に広がります。

AIの中でも大方のDXで使用されるのは「機械学習」の一部である「教師あり学習」という手法です。「機械学習」とはコンピュータがデータから反復的に学習し、そこに潜むパターンをみつけ出すことですが、「教師あり学習」ではその学習をさせる教師が必要です。企業のAIでは、今まで社内オペレーションのノウハウを積み上げてきた社員が教師となります。データからどのように解を見つけ出すかを社員が知っていて、その考え方をコンピュータにアルゴリズムとして学ばせて自動的に解が導かれる様に仕向けるのが「教師あり学習」です。さらに、「教師あり学習」ではコンピュータが導いた解を定期的に人が確認して、間違っていたらアルゴリズムを修正する作業を継続する必要があります。そのため、AIを活用していくDXでは、AIを管理コントロールする人材が求められ、自動化できるところはAIに任せ、社員は教師としてより高度な仕事をして会社のバリューチェーンを向上させるという分担分けが必要です。この仕組みを理解するのがAIリテラシーです。

マーケティングの大家コトラー氏は従来から社内の一機能の見られていたマーケティングが最終的には全社的な顧客を中心としたマーケティング思考にすべきだ主張していました。同様に全組織、全社員でDX思考を持ち、創出に向けて変革をするのがDX推進です。P.F.ドラッカーは「マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。」という名言を残していますが、今や「DXの理想は、販売を不要にすること」です。Amazon、Uber、Airbnb、Netflix、そして先に紹介したIKEAがそれを実証しています。DXで顧客価値の高いCX(カスタマーエクスペリエンス)創出が実現できれば、販売活動をしなくても顧客からサービスを求めてきます。

DX推進で必要なデザイン思考

次につまずくのが、具体的なDX企画を進める上で、「何を目的にしたら良いかわからない」という課題です。
その解決の鍵となるのがデザイン思考で、デザイン思考もDX企画では重要なノウハウです。
以下がデザイン思考の5つのプロセスです。

①共感(Empathize)
②問題定義(Define)
③創造(Ideate)
④プロトタイプ (Prototype) 
⑤テスト (Test)

デザイン思考について興味のある方には「DX企画ガイド」で詳しく説明しています。

DX推進のステージ

デザイン思考で発案されたDX候補が挙がったら、次はDX推進です。

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DX推進は「基礎ステージ」であるデジタイゼーションから最終的に「デジタル化価値創出ステージ」に順を追って進化させていくのが現実的です。デジタイゼーションとは紙ベースの書類をデータとしてのデジタル情報に変換させる作業(ペーパレス化)を含みアナログ情報をデジタル化する事です。その次がデジタライゼーションです。DXには3つから4つのステージがあると言われていますが、「DX企画ガイド」でDX推進のステージについて詳しく説明します。

DX企画ガイド無料ダウンロード

「DX企画ガイド」が無料でダウンロードできます。

他では見られないアプローチとノウハウでDX推進を成功に導きます。

<DX企画ガイド目次>
・DX前にバリューチェーンを考える
・IKEAのバリューチェーン
・DX思考の社内徹底
・理想は組織全体がDX思考を持つこと
・DX推進で必要なデザイン思考
・DX推進のステージ

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研修でDXを正しく理解

日本企業が創出する製品やサービスは品質の高さが際立っています。「Made in Japan」の高品質製品を生み出してきた日本の製造業は「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の取り組みでも「ものづくり大国ニッポン」のDNAを受け継ぎ、「日本の製造業の強みを生かしたDX」の展開が期待されます。

日本の製造業での大きな課題は生産性の向上です。その早道はDX推進!
IT人材教育QualityRoomでは「DX推進」や「DX展開での品質トラブル」の悩みを解決するための研修「DX推進コース」「品質マネジメントコース」をご用意しております。

DX推進コース (集合研修/Web研修/eラーニング) 
DX推進概論講座  DXへの足掛かりとして、IT初心者の方でもわかるDXの始め方を平易な内容でガイドします。
DX人材育成講座 DX推進を担当することになった方向けの、DXについて少し深掘りした内容の講座です。
DX企画・要件定義講座 DX推進者向けに作成した、DXの要となる企画から要件定義の仕方をまとめた講座です。
品質マネジメントコース  (集合研修/Web研修/eラーニング)                     
<eラーニング動画サンプル>
ソフトウェア品質の基礎講座   品質の定義・ソフトウェア品質の特性からソフトウェア開発の各工程での要点をまとめたソフトウェア品質の基礎を網羅したダイジェスト版です。
要求定義講座   要求はどのようにしたらまとまるのか?を解説。業務フローの整理の仕方など実践的な内容も学べます。
要件定義講座 業務要件・機能要件・非機能要件をどのようにして抜け漏れなくまとめるのか?が学べます。
設計講座 データベース設計書やAPI設計書、画面設計書など実際の設計書を基に実務で活用できる形で学べます。
テスト講座 IEEE829をベースとしたテスト3表(テスト計画書・テスト設計書・テスト仕様書)についてポイントを解説します。よりよいテストを実施するためのコツがわかります。
プロジェクトマネジメント講座 PMBOKをベースとしたQCDバランスの取れたプロジェクトマネジメントのノウハウが学べます。プロマネ初心者から経験者まで学びや気づきの多い内容です。
運用講座 ITIL(ISO20000)をベースとした保守・運用フェーズの管理方法やポイントが明確になります。

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